にも書ける!声人語  〜略して君天〜

【天声人語】 2006年8月16日(水曜日)付

【君天ver.】2006年8月16日(水曜日)付

 1945年の、第二次大戦の終結に至る道のりをたどる。

 1945年の、第二次大戦の末期における無差別爆撃の道のりをたどる。

   
1月・米軍がフィリピンのルソン島に上陸、2月・連合軍が独の古都ドレスデンを空襲、3月・東京大空襲。4月・米軍が沖縄本島へ上陸、ムソリーニが殺されヒトラーが自殺する。 2月・米英が独の古都ドレスデンを空襲・死者13万5千人。3月・東京大空襲・死者10万人。4月・米軍が沖縄本島へ上陸・死者25万人。日ソ中立条約を結んでいたソ連が条約を破って満州国へ侵攻する。
    

 5月・ドイツが無条件降伏、6月・天皇臨席の最高戦争指導会議で本土決戦の方針採択。7月・ポツダム宣言発表、鈴木貫太郎首相が宣言の「黙殺」を表明。8月・広島、長崎に原爆投下、ポツダム宣言受諾を決定。15日に天皇の「玉音放送」があり大戦が終わった。

 5月・ドイツが無条件降伏、7月・米軍による空爆が激化。無差別爆撃によって日本各地の市街地を焼き払う焦土作戦を強行。8月・広島、長崎に原爆投下・死者30万人。ポツダム宣言受諾。15日に天皇の「玉音放送」があり日本は無条件降伏する。

 
 ここに記したのは、大戦の後期の動きの、ほんの一部だけだ。  ここに記したのは、大戦の後期の動きの、ほんの一部だけだ。
   
 他にも日本では多くの人々が空襲で命を奪われた。 ※ずいぶんあっさりした記述です。日本については。  焦土化と原爆投下は明白な戦時国際法違反だが、日本では多くの民間人が無差別爆撃で命を奪われた。
   
 そしてアジアや世界には、終結に至るまでに犠牲になったおびただしい人たちがいた。  アジアだけでなく世界には、終結に至るまでに犠牲になったおびただしい人たちがいた。

  

 

 日本の近隣国には、日本の侵略で町や村を戦場にされ、肉親を殺され、家を焼かれた人たちが今も暮らしている。時がたって心がしずまったとしても、忘れることはできないだろう。まして加害国の側が忘れたかのように振る舞うのは許せないはずだ。立場を逆にして考えてみれば分かることだ。

 広島、長崎では、原爆で被爆し、肉親を殺され、家を焼かれた人たちが今も暮らしている。時がたって街が復興したとしても、忘れることはできないだろう。まして加害国の側が忘れたかのように振る舞うのは許せないはずだ。立場を逆にして考えてみれば分かることだ。

   

 小泉首相が終戦の日に靖国神社を参拝した。相変わらず「心の問題」を持ち出した。自分の心は大事にしても、自国が被害を及ぼした国の人の心には思いが及ばないらしい。日本国民を代表する立場にあるはずなのに、狭量さが目につく。

 小泉首相が終戦の日に靖国神社を参拝した。相変わらず朝日は「特定アジアの問題」を持ち出した。中国国民と韓国国民の心は大事にしても、自国の民の心には思いが及ばないらしい。ジャーナリスト宣言までした新聞社なのに、狭量さが目につく。

   

 この世には、100年たっても忘れられないことがある。そのくらいの度量でことにあたるのを望むのは、無いものねだりなのだろうか。

 この世には、100年たっても捏造できないことがある。そのくらいの度量で取材にあたるのを望むのは、無いものねだりなのだろう。

 

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