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※2004年度の特別公開は終了しました。 このページは残しておくので、また来年の参考にしてね! |
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2004年度版野辺山観測所特別公開日攻略法 |
いよいよ間近にせまった国立天文台野辺山観測所の特別公開。 今年は 8月21日(土) 9:30 〜 16:00 ※入場終了は15時30分
これは、当日公開される全ての観測施設,実験装置、展示・陳列を見学し、同時にスタンプラリーをこなし、なおかつ、講演会を2つとも聴き、天文相談コーナーで研究者に直接質問してお話をうかがい、地元南牧村の特産物をお土産に帰るという、NRO※ を愛するアナタに贈る 全制覇するための秘策である。 もちろん、全制覇にこだわらなくても、的をしぼって見学するという楽しみ方もOK!このページが特別公開日を心待ちにするアナタのお役に立てますように! 野辺山観測所には、なんと設立当初から見学コースがあった。かれこれ20年前の話である。当時はこうした研究機関に見学コースが設けられること自体めずしかったというから、野辺山観測所は一般公開のパイオニア的存在といえよう。
じっさい野辺山観測所のスタッフは、学生時代から一般者に向けた説明経験を重ねているそうだ。見学に訪れる団体さんや修学旅行の生徒さんがわかるように電波天文学を説明してしまう話術はさすが。野辺山のスタッフは揃いもそろって説明がスバラシイ!と感じるのは、私だけではないと思う。 この説明を間近で聴くことが、とにかく特別公開日イチ押しのおすすめだ。 サーモグラフィーみたいな展示パネルを前に「なんじゃこりゃ!」と頭を抱え、専門用語に恐れをなして通りすぎてしまうよりは、ひとつでもいいから真剣に耳をかたむけてみることをおすすめしたい。さっぱりわからなかった事が理解できたときの感動は格別ですもん とくにワタクシと同じ文系思考の方には、ぜひぜひおすすめ。 ●説明を聴くコツ ひとつのパネルの前では、基本的に同じ内容を説明しているはず。とちゅうで興味をひかれたら、しばらくその場にとどまり最初からもう一度聴いてみよう。 ●質問してみる 説明を聴いて聞きたいことが浮かんだら、質問してみましょ こんな初歩的なことを...とか、前の人の質問がマニアックだったから...といった心配は無用。プロの懐は広い!子供からマニアまで、ちゃんとレベルをあわせて説明してくれる。 ●順番待ち せっかく興味をひかれて質問したいと思っても、前の人の質問がなかなか終わらなかったり、専門的なやりとりが続いていたりしてタイミングをのがしてしまうことも。だが、こうしたマニアックなやりとりが行われている場合は、うしろで黙って聞いているとためになるのダ。 ●ブツリおじさん ときどき荒唐無稽な自説で天文学者にくってかかるような、明らかにとんちんかんなおじさんがやってきたりもする。(私は物理おじさんと呼んでいる)話を聞いていると、これはこれで別の意味でおもしろいのだが、順番を待っている身としてはありがたくないだろう。ちなみに、たとえ物理おじさんであっても、おそらくスタッフはきちんと説明すると思う。(じっさい物理おじさん相手に30分以上も懇切丁寧に説明し、相手を納得させてしまった場面を私は見たことがある。)こんなときは、電話BOXで長電話している人にプレッシャーをかける要領で、 「ちょっとぉ、待ってるんですけどぉ、独り占めしないでくれなぁい?」 みたいな、やさしい無言の自己主張を私なら、する。 それでもだめなら、他をまわってから戻ってきてみよう。(物理おじさんはプレッシャーに鈍感な傾向がある)スタッフが交代することもあるので、どうしても同じスタッフに質問したい場合は名札をチェックしておいて、あとで呼び出してもらうといいだろう。
特別公開日ならではのポイントをいくつか書かせていただきマス。
服装 野辺山の夏は爽快!!晴れていれば言うことなし。服装はカジュアルでよい。高原のリゾートを楽しもう。 日差しが強いので帽子は必需品。女性の方はUV対策をお忘れなく。ちなみに日傘は白よりも黒を選んだほうが紫外線カット効果は高いそうな。午後よりも午前中のほうが日焼けしやすいので、たとえ涼しく感じても午前中の日差しには要注意。 天候がかわりやすいので、急に寒くなった場合を考え、サッとはおれるサマーニットなどがあれば便利だ。大判スカーフやサマーショールは日よけにも使える。野辺山観測所の敷地はけっこう広くて、受付から45m望遠鏡までは約500メートル離れている(往復するだけで1kmのウォーキング)見学の際は、建物ごとに靴を脱いで入るので、歩きやすく着脱しやすい靴を。
持ち物 スリッパをお持ちください。建物内へは靴を脱いで上がるため、野辺山の公開日案内特別公開日のポスターや案内にも上履き持参と明記されている。観測所にも多少スリッパの用意はあるが、特別公開日には毎年2000人〜3000人(多いときは4000人!)の来場があるので、明らかに数が足りない。お手数ですがご持参くださいませ。 <ちょっと便利な持ち物> ●白い上履き 45m観測棟と本館では階段の上り下りがあるのだが、小さな子どもがスリッパで歩くには、ちょっと不便な高さかも。幼稚園や保育園の上履きがあれば、スリッパよりも歩きやすい。上履き入れとともに持参すれば、お子さんも喜ぶでしょう。ちなみに上履きを持ってくる場合は、白いバレエシューズに名前が書いてあるような、いかにも上履きというのにしてくださいネ。ほかの見学者に「あの子、靴で上がってる?」という誤解を与えてしまわぬよう...お父様、お母様方よろしくお願いいたします。 ●A4 三鷹キャンパスの特別公開日攻略法にも書いたが、A4の書類が入る大きさのバッグ類を持っていくと便利だ。各コーナーでもらえるパンフレットや望遠鏡メーカーのパンフレット、クイズに正解するともらえるペーパークラフトは、ほとんどがA4の大きさだ。クリアホルダーがあれば完ペキ! ●ピクニック3点セット(レジャーシート、おべんとう、水筒) 観測所内での飲食物販売はほとんど行われない。外食する場合は、観測所のとなりにあるベジタボールウィズのレストランか、観測所入口前にある売店すばる、または特産物販売のテントにてどうぞ。 外食もおいしいけれど、わたしは昼食持参をおすすめしちゃう!だってだって、電波望遠鏡を日傘にしてお弁当を広げるなんて、ぜいたくだと思わない?45m鏡の下なら日陰の面積だって広いし とはいえピクニック会場ではないので、大々的に場所をとっての「どんちゃん騒ぎ」は、ありえない。ゴミはお持ち帰りをおすすめしています。南牧村はゴミの分別が大変きびしいところなのでございます。
当日のお天気はどうかな...? 必要なら、雨具の用意を。 野辺山観測所がある長野県南佐久郡南牧村のピンポイント天気予報は こちら(yahoo!天気情報) 午前9時30分 ゲートオープンと同時に朝一番で入場する。もちろん、正門の前で開場前から並んで待つことは言うまでもない。ゲートオープンと同時にゾロゾロと、一目散に観測所内へ歩いていく行列が好き
まずは受付へ ここでパンフレットとスタンプラリーの台紙&観測所内の地図をもらう。スタンプラリーの台紙は三鷹のときと同じように /\/\ 蛇腹に折っても使えるが、折らなくても使い勝手に影響はない。
スタンプラリー 私の手元にある昨年の台紙をみると、スタンプを押す枠は5個。 45mエリア、 計算機コーナー、 干渉計エリア、 太陽電波エリア、 本館エリア(ゴール時に、本館前受付にて総合案内所印を押してもらい、景品と交換) ぐるっとひとまわりするだけで軽く1.5km〜2kmは歩くので、よい運動になるだろう。
無料でもらえるグッズが欲しい 野辺山観測所広報担当からの正式なインサイダー情報によると、グッズが配付されるのは、 ・45m観測棟 → マル秘特製グッズ!(当日のお楽しみ) ・太陽電波 → 電子工作で作成した検波器 先着50名(予約制) ・計算機コーナー → 45m鏡をバックに撮影した記念カレンダー ・干渉計エリア → 野辺山観測所特製電波天体つき星座早見盤(工作コーナー) もちろん、スタンプラリーを制覇すれば景品がもらえるのは言うまでもない。 このほかにも、各研究系のパンフレットなど、当日いろいろ用意されているハズ。
天文グッズを買いたい 本館一階にて天文グッズ販売が行われる予定。Tシャツ、書籍、公式ビデオ、天体写真、星座早見盤、など、天文学振興財団&日本天文学会のグッズが買える。 観測所入り口前の売店すばると、観測所となりのベジタボールウィズ(南牧村交流館)一階にも天文グッズがおいてある。
14:00より前に45mエリアの見学を終え、スタンプを押しておく たとえば、講演終了後の15:00に本館から45mまで走っていって見学をし、スタンプを押して再び本館まで戻ってスタンプラリーをゴールするとなると1kmのジョギングをすることになる。スタンプラリーは16:00までなので一応時間的には間にあうが、体力を温存したければ避けたいプランである。
講演会を2つとも聴く 講演会は例年、満員御礼で立ち見がでるほど大人気。そこで今年は、会場の広さを1.5倍増しに広げたそうだ。本館2階にて、先着順。 (1) 11:00〜12:00 「チリの高地で切り拓く宇宙の千里眼 --- サブミリ波観測への奮闘記」 江澤 元 先生(国立天文台) (2) 14:00〜15:00 「ブラックホールの食生活をのぞいてみよう」 亀野 誠二 先生(国立天文台) 千里眼!? 食生活!? 今年もタイトルからして興味をそそられる。
村をあげての模擬店でひとやすみ 例年、駐車場には模擬店がズラリと軒をならべ、地元の特産物や飲食物を販売している。野辺山観測所の特別公開日は、おそらく村をあげての一大イベントなのでしょう。「地域に愛されてるのね」って感じで、田舎ならではのあったかみがあって私は好き。キャベツやとうもろこしなど地元産の高原野菜は早めに売り切れてしまう。今年はどんなテントがでるのかな。
施設見学の見どころ
45mエリア 野辺山の観光案内に必ずといってよいほど登場する45m電波望遠鏡。ぜひとも間近で見て、さわって、確かめてみよう。45mにタッチ!のコーナーは、毎年人気がある。私も主婦なのでつい、さわってみたくなる心理には共感する部分が...。 また、ふだんは立ち入ることのできない望遠鏡観測室が公開され、最新の研究成果などの展示説明が行われている。もちろん、説明には耳を傾けるべし!ファンならずとも必見のエリア。 くじ引きに当たると、ふだんは決して見ることのできない45m望遠鏡内の見学ツアーへご招待! 干渉計エリア 「干渉計ってなに?どこにあるの?えっ、あの10mのパラボラのことを干渉計って言うの?へんなの。別にアンテナでいいじゃん。」 ↑ スミマセン、なにをかくそうワタクシが初めて野辺山観測所を訪れたときのセリフでございます。ところで、貴方は「干渉」と聞いて何を思い浮かべますカ?
(A)を選んだ方は私と同じ感性の持ち主です。ぜひ、干渉についての説明を聞いてみましょう。 ちなみに、話術がおもしろいと評判のALMAスタッフがここにいる。ミニミニ講演会が催されるので、お楽しみに。 スーパーボール実験、電波天体つき星座早見盤工作など、子どもが楽しめるコーナーもあるヨ。
計算機コーナー 富士通(株)がお届けするこのコーナー、なんと45m鏡をバックに撮影記念したカレンダーをつくってくれる。特別公開日の記念にぜひどうぞ。順番待ちの行列ができていても、案外回転が早いので大丈夫。
太陽電波エリア 今年もあります。電子工作コーナー。去年ワタクシも体験させていただいたのですが、楽しかったですヨ。中学校の技術工作の授業以来●年ぶりに、ハンダづけをいたしました。案の定、ハンダをボトボト落としてしまったせいで接続部分が異様にふくらんだ検波器ができ上がりましたが、無事に太陽電波を観測して証明書をいただきました。去年は限定30名で予約制でしたが、好評につき今年は50名に定員増!希望者は午前中早めに行って、まずは予約しましょう。 「45mやALMAが得意とする、遠くにあって微弱な電波を放射する天体の観測と、至近距離をいかして、恒星のどこでどんなことが起こったかを詳細に調べる太陽電波観測。最先端の電波天文学は、遠くを見る目と近くを見る目が組み合わさって、素晴らしい成果をあげているのですね!」 昨年、ワタクシは太陽電波を見学したおかげで、こんな感想を抱くことができました。 「太陽っておもしろい!」 太陽というひとつの恒星の魅力に、きっと出会えることでしょう。
本館エリア 講演会が行われるのは、ここの建物の2階。毎年人気で、たいてい立ち見が出るので、後ろの方は混雑しがち。早めに行って、なるべく前の席に座って待つのがマル。 天文グッズ販売もこちら。人気商品は早めにgetすべし。
夜間は自主的に野辺山の夜空を堪能 晴れていれば肉眼で天の川がくっきり!感激することまちがいなし!
と、いう感じでゴザイマス。 ではみなさま、充分にイメージトレーニングの上、8月21日をおむかえくださいませ。
バリアフリー情報 各棟ごとにお手洗いがあるヨ。(すべて水洗トイレです!念のため...) 45m観測棟の横にあるお手洗いは身障者用トイレ。車イスで入れるし、おむつ替えシートもある。ただし扉が引き戸ではなく手前に開けるタイプ。「身障者トイレなのになんで??」と思われるかもしれませんが、野辺山の吹雪はブリザード並。引き戸にすると、すきまから雪が入りこんで開かなくなってしまうため、苦肉の策なのだとか。←なので扉も重たいデス。ご注意ください。 赤ちゃんの授乳、おむつ替えはスタッフに声をかければOK! ベビーカー、シルバーカー可。(というより必需品)ただし、建物にはエレベーターがない。ベビーカーは入り口にたたんで置いておこう。 当日は看護師さんが待機しています。万が一のケガや気分が悪いといったときは、ぜひ、近くのスタッフに声をかけてください。 近所には野辺山へき地診療所がありますが、土曜日なので休みです。次に近い診療所は、清里の森の診療所と思われますが、土曜日なので診療時間は午前中だけです。 急患の場合は即、救急車の手配を。
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