天文台マダム日記☆番外編
海の友

「天文台マダム日記☆番外編 海の友」は個人が作成しているページです。このページに関しての関係各所へのお問い合わせは固くご遠慮願います。

調布飛行場の友 Extra
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調布飛行場の友1
搭乗の思い出
自転車で10分!
調布飛行場まつり2003見学記 / となりのJAXA / 公道を走る飛行機 / お父さんの友 /島の友 / 管制塔見学への野望 

調布飛行場の友2
調布飛行場友の会会員限定 第1回飛行場見学記 / 飛行場の概要・歴史 / 掩体壕見学 / 給油所 /昼食 /格納庫 /遊覧走行 /管制塔

調布飛行場の友3
大好き!プロペラカフェ / フライトシミュレータ/おいしい!/絶品! NYチーズケーキ など..

調布飛行場の友4

調布飛行場まつり
調布飛行場まつり2007見学記 / JAXAにて/ ENRIにて(音声疲労診断)/プロペラカフェにて /大抽選会にて/調布シネマハンガーにて /都立武蔵野の森公園(掩体壕)/調布飛行場まつりに学ぶ

番外編
●信州まつもと空港「2007スカイフェスティバルin松本〜ありがとうMD-87」見学記

●ホンダエアポートフェスティバル2008見学記

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海上自衛隊横須賀基地艦艇見学会

 2015年4月19日(日)海上自衛隊横須賀基地の艦艇見学会に参加してきた。

 艦艇見学会とは、海上自衛隊が「国民に対して海上自衛隊の活動について理解してもらう」ことを目的として実施している団体向けの見学会である。

 ふだんは立ち入ることのできない海上自衛隊の艦艇を、現役自衛官の案内で見学する。案内していただく現役自衛官にその場で直接質問できるので、海上自衛隊の活動をより深く理解できるのがメリットだ。私たちは約30名のメンバーで見学会に参加させていただいた。

 桟橋には、2015年3月25日に就役したばかりの海上自衛隊最大の空母型護衛艦「いずも」の姿が!
 見学会の性質上、どの艦を見学するかは直前まで知らされない。
 果たして、私たちが見学する艦は「いずも」なのか? 期待が高まる。

※艦艇見学について
日本国籍を有していること、事前に個人情報を提出、見学当日の身分証明証提示など、参加に当たり、いくつか条件がある。
詳しくはこちら


 


YOKOSUKA軍港めぐり




 グループの世話人が、「見学する艦をまずは外から見て、見学会で中を見よう!」という粋な計画を立ててくれたので、10:00からのYOKOSUKA軍港めぐりに参加した。
 航路は、ショッパーズプラザ横須賀裏桟橋から出発し、横須賀本港、長浦港、新井掘割水路を通る一周コース。アメリカ海軍や海上自衛隊の艦船を間近で見ることができる、日本で唯一のクルージングツアーだ。
 いまの時点で、どの艦を見学するかわからないので、片っ端から艦をガン見する。

 とはいえ、ひときわ目を引く艦番号183「いずも」。はたして、就役して1ヶ月もたたない「いずも」 を見学できるのか。大きな期待を胸に秘めつつ「いずも」の巨体をカメラに収める。

YOKOSUKA軍港めぐり

一周約45分。10:00便、11:00便、12:00便、13:00便、14:00便、15:00便(10:00便は土日祝日、GW、夏休み〜11月末日の平日に運行)

料金:大人1400円、小学生700円、小学生未満は無料。団体割引あり。


軍港めぐりの船上からiPhoneで撮影した「いずも」

 

 軍港めぐりを終えて昼食をとり、桟橋に集合したところで、世話人の携帯に着信が入った。
 一同、かたずをのんで見守る。通話終了後、ついに世話人の口から通達がなされた。

「今回乗船する艦は、・・・・『いずも』です!」

「おおお!」「すごい!!」「やったあああ!!!」

 盛り上がるメンバーたち!!

嬉しさのあまり「いずも」を持ち上げてみた。19500トンは重いよ〜?!


 それもそのはず!「いずも」は約3週間前に就役したばかり。そして、なんといっても海上自衛隊最大の艦艇である!
 全長248メートル、最大幅38メートル、高さ49メートル。基準排水量約1万9500トン。艦首から艦尾まで貫く甲板を備えたヘリコプター搭載型護衛艦だ。
 就役したばかりということもあり、「いずも」を見学する団体は、私たちのグループが6組目だという。一桁台とは嬉しい。



いよいよ艦内へ
※艦内の写真はすべて許可を得た場所で撮影しています


 いずもに乗り込む。想像はしていたけれど、

広〜い



廊下の奥にいる人、小さっ!
乗船!

 新しい艦は、塗り立てのペンキのような新築の匂いがする。

←ふと脇を見ると、自転車が止めてあるではないか。
 Q : も、もしや、艦内が広いので自転車で移動するんですか?
 A : いえ、港の外で乗る自転車をここに置いてるだけです。
 そりゃそうか。(汗 ) ちなみに真ん中が艦長専用チャリ。

 地下7〜8階、地上6〜7階の艦内を移動して歩く。階段を降りたり昇ったりしているうちに、あ〜ららら? 私たち、いまどこにいるんでしょう?
 Q : こんなに広くて迷子になったりしませんか?
 A : 大丈夫です。このように至る所に場所を意味する記号が記されているので、艦内のどこにいるのかすぐに分かります。

 なるほど! 工夫されているんですね! ちなみに新人が艦内を覚えるために、スタンプをもらって艦内をまわるオリエンテーリングのような訓練を行っているそうだ。

私たちのグループを案内してくださった、たうち一等海曹。イケメン

 ●会議室
  

 ここで朝のミーティングを行ったり会議を行ったりする。

 前方の壁に自衛官の方の作品が飾られていた。

 殺風景になりがちな場所だが、手作り作品がいい味を出している。


  医務室

 今回もっとも印象に残ったのが、ここ医務室だ。

 さすが最新護衛艦。手術室、病室、歯科治療室、感染症治療用の隔離室まで、最新鋭の医療設備が備えられている。長期の航海に出てしまえば、急病の際、頼れるのは艦の医療設備だけだ。しかし、それだけではない。

 なぜ、これほどの医療設備が整っているのか。それには明確な理由があった。

「いずも」は、災害派遣の際は病院船の役割をはたす。

 このことはぜひ、広く知って欲しいと思った。



 
最新設備を備えた手術室
酸素 / 吸引
処置室、歯科治療室、病室
隔離室の扉。内側からは開かないようになっている。 
隔離室
隔離室の扉

 

 


そして操舵室へ




 最上階まで階段を昇り、操舵室にお邪魔した。

 ここでラッパの名手が登場!しかも笑顔がチャーミングな女性自衛官だ。いまから起床ラッパのデモンストレーションをして下さるという。
 てか...皆さ〜ん! 素敵な女性だからって、撮影OKだからって、そんなに一斉にカメラを向けたら緊張させるんじゃ...と思いつつ、私もちゃっかり動画を撮らせていただく。

 背筋がビシっとするような、りりしい演奏だった。

 乗務員の皆さんは、この音で一日が始まるのか。自衛官の生活が身近に感じられたヒトコマ。明日からこの音で起床しようかな。


神社の画像が!
操舵室からの眺め

船長が座る椅子に座らせていただき感激!

こちらも偉い方の席

操舵室から見た甲板





船長が座る席

 


甲板に寝そべってみた




 操舵室から降りてきて甲板に出る。おお〜広い。

「飛行場みたい!」と声がする。それはある意味、間違いではない。この甲板ではヘリコプター5機が同時発着できるのだ。ここには、SH-60K哨戒ヘリコプター、MCH-101掃海・輸送ヘリコプターなどが着艦する。ちなみにMV22オスプレイの搭載も可能だ。

「いずも」には、高性能20ミリ機関砲や対艦ミサイル防御装置などが備えられ、他艦艇への燃料補給機能もある。有事や大災害の発生時などには、高度化した通信機能を使い、陸、海、空の3自衛隊の統合運用を実施する「指揮中枢艦」となるのだ。


広~い甲板では、走ってみたり、寝そべってみたりと満喫

 ●甲板の見どころは、2ヶ所のヘリ用エレベーター(ラインで囲まれた部分)


こちらが常設のヘリ用エレベーター
こちらは外付のヘリ用エレベーター

艦の外から見て後方の出っ張っている部分に当たる。(右の写真)

というマニアックな見どころを世話人に教えてもらった。



SH-60K哨戒ヘリコプターに触ってみた


 

「機内の撮影はNGですが、機体に触るのは構いませんよ。」
お言葉に甘えて密着してみた。


質疑応答、記念写真撮影、ご挨拶


 これにて見学は終了。最後に質疑応答で得た情報と、感想をまとめておこう。

 ●乗員は約470人。ちなみに米軍の空母、ジョージワシントンの乗務員は約4500人。米軍だと同じ仕事を交代制で行えるだけの人員がいるが、海上自衛隊は少人数でがんばっている!

 ●建造費は約1200億円。ふむふむ、すばる望遠鏡3台分か。

 ●速力は時速55キロ。


 艦内では至る所で勤務中の自衛官の方々にお会いした。皆さん、明るく「こんにちは!」と挨拶をして下さって、とても気持ちが良かった。

 広報活動とはいえ、お忙しい任務の合間に、ご好意で見学させていただいていることに変わりはない。あたたかい対応が嬉しかった。


ま と め

 ● 最新の空母型護衛艦「いずも」を見学できて感激した。
 ● 海上自衛隊の方々の日常を垣間みることができ、親近感が湧いた。
 ● 今まで知らなかった海上自衛隊の役割を理解できた。
 ●「いずも」が災害派遣の際は病院船の役割をはたすことは強調したい。



海上自衛隊 横須賀地方総監部 広報担当さま、いずも乗組員の皆様、
お忙しいなか貴重なお時間をいただき、ありがとうございました。
ぜひまた別の艦艇も見学したいです。